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リッチ・ムーア『シュガー・ラッシュ』 ビデオゲーム世代のトイ・ストーリー?

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ピクサーの『トイ・ストーリー』(1995年)が真夜中の玩具たちの「隠された」生活を描いた作品とすると、本作はゲームセンターが閉店した後のゲームキャラクター達の「隠された」生活を描いた作品と言えるかもしれない。親になったゲーム世代にとっての「玩具」は正にテレビ画面の中のマリオやソニックやリュウだったわけで、おれたちの世代にとってのトイ・ストーリーって、こうじゃね?という問いかけが通底音として流れている気がした。

本作もトイ・ストーリーに劣らない名作である。

主人公のラルフはレッキング・クルーとドンキーコングを彷彿とさせる映画オリジナルのゲーム「Fix it Felix」の悪役キャラクター。

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映画世界ではスト2をはじめ様々なゲームの悪役キャラクターがアルコーホリクス・アノニマスのように定期的に集まって悩みを相談しあっていて、ラルフはそこで悪役をもうやりたくないと告白する。物語はこのラルフの悪役からヒーローになりたい思いを軸に展開していくのだが、悪役からヒーロー役を目指す道筋が逆に悪への道筋として描かれているのがポイントだ。中盤で投げかけられる「You really are a bad guy」が痛い。ヒーロー役を象徴するメダルを手に入れるのが「Hero's Duty」(ヒーローの本分)というのも示唆的である。ただ、この映画の真の「悪役」を、ラルフのなり得た道と描くところまでは明言していないことに若干の物足りなさを感じた(よく考えれば同じなのだが)。とは言えクライマックスのレースの爽快感、ラストバトルでの放出のカタルシス、エンターテイメントの気持ちよさが存分に表現されていて素晴らしい作品であることに変わりはない。ビデオゲーム世代、特にナムコ、コナミ、カプコンのゲームに馴染みがある世代なら数々の小ネタも楽しめると思うが、そうでない世代にもオススメだ。

 

 

2018年には続編の公開も予定されている。

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おまけ

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